5月10日(日)、目黑区内の会場で第6回オイコスの会@東京の勉強会が開催されました。
今回は、Part 1〜Part3までの3部構成で最後のグループディスカッションを含め5時間30分に及ぶ勉強会となりました。

まず、Part 1では、4月20日に憲政記念館で行われた緊急鼎談「樋口陽一、小林 節、小沢一郎 憲法を語る」(当時の公式録画は下記参照)
の司会を務めた当会代表堀茂樹慶應義塾大学教授による当日の総括と論点整理が行われました。
堀代表の講演を通して、自民党改正案(「改正」と呼んでいいかという指摘も踏まえ)を論じる前に、まず憲法とは何か、また立憲主義とはどういう事なのか、さらに立憲主義と民主主義の関係を深掘りすることの重要性を学びました。
なお、この講演の模様は後日ユーチューブアップする予定です。
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続くPart 2では堀教授と共に当会代表を勤める岩本沙弓大阪経済大学名誉教授による講演で、
「日本経済の展望と北陸新幹線の経済的効果」と題しゴールデンウイーク期間中もその集客でマスコミを賑わした北陸新幹線に関して、本当に報じられているほどの経済効果があるのかの考察が行われました。講演は、単に北陸新幹線の経済効果を論じるに留まることなく、長野新幹線の事例なども交えながら、交通網の整備と地方創成、さらには本当の地方活性化はどうあるべきかにまで言及され、地方分権を考える上でも非常に参考になりました。
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そしてPart3では「国会のしごと」と題し、畑浩治前衆議院議員にお話いただきました。
講演では東日本大震災の復興法改正案を議員立法として提出し、最終的に与野党一本化され成立するまでの経緯を中心にお話しいただきました。
立法府である国会は法律をつくることが大きな仕事の一つですが、野党がパフォーマンスでない議員立法をつくり、国会で可決・成立させることの難しさを改めて知り、さらに普段私たち市民が知り得ない国会の様子の一端を垣間見ることが出来ました。
また代表民主制のなかで、国民に選ばれた議員が国会において政治主導で存分に仕事をするためには、役人に頼らない国会答弁をするしくみをつくったり、行政府のいわゆるキャリア組を政治任用すること、さらに現在は暗黙のルールで首相の専権事項とされる解散権を政局のために安易に行使できないよう憲法上で解散の提議を明確にしていく必要性などについても学びました。
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