両共同代表から、年末のご挨拶をお届け致します。

<堀 茂樹>


「オイコスの会」常連参加者の皆さま
「オイコスの会」に関心を持ってくださっている皆さまへ。  
 それぞれどのような心境で新年を迎えようとなさっているでしょうか。私は、私人としてはともかく、日本という国民国家を構成する一市民としては、近年にもまして危機感を強めております。とりわけ少子高齢化の現実が、もはやごまかしでやり過ごせるレベルではなくなってしまったからです。また、公教育の弱体化(教員の過重労働、初等~中等教育における学習塾と私立学校の優位…)が日本社会の屋台骨を蝕んでいるように見えるからです。
 こうした根本的な国家的課題に取り組むために、われわれには一定の「余裕」が必要です。その意味で、大掴みにいえば、一方では内需中心の国民経済の再興による物質的な下支えが、他方では、ヒステリーやパニックを抑え得るような堅固な安全保障の整備が不可欠だと思います。今から数年のうちに、日本人はこれをやり遂げることができるでしょうか。できなければ、現在の中高年層は、子供たち・孫たちの世代にすっかり荒廃した〝国〟を残して去ることになってしまいます。それでは余りにも無責任ではないでしょうか。
 実はこの年末年始、私はいわば「ねじり鉢巻き」でエマニュエル・トッドの新著――家族人類学・宗教社会学・歴史人口学などの知見から、ホモサピエンスに遡る人類史全体を素描した480ページの原書――を翻訳しているのですが、その内容もまた私に、いま日本人に求められているのはあの明治維新に匹敵するほどの抜本的変革であると示唆します。
 というわけで、今年大学の専任教員から定年退職した私ですが、悠々のリタイア気分には到底なれず、明日元旦からの新年、市民として微力を尽くすべく、エンジン(かなり馬力を失い、息切れしがちなエンジンですが……苦笑)全開で走らなければ、と意気込んでおります。
 市民社会の開かれた議論の場としての「オイコスの会」を充実させていくべく、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
2017年12月31日、 オイコスの会共同代表 堀 茂樹

<岩本 沙弓>


 今年は京都での勉強会が台風の影響でやむなく中止に見舞われる一方、これまでの開催地東京・京都から飛び出しまして名古屋開催が実現する機会に恵まれました。少しずつではありますが新しい取り組みへの第一歩を踏み出した1年でもありました。あらためて、登壇をご快諾して下さいましたゲスト講師の皆さま、聴講して下さいました皆さま、本当にありがとうございました。
 来年も市民の皆さまとのディスカッションを私自身も楽しみにしております。皆さまが参加したい会、参加しやすい会にする事も事務局と一緒に考え、実施をしていきたいとも思っております。
 さて、新年最初の仕事は1月5日のラジオ文化放送 おはよう寺ちゃん活動中 の生出演となります。早朝ではありますが新年のご挨拶が出来ましたらと(何をお話しようか思案中)。
新しい年が皆さまに取りまして充実の1年となりますように。
2017年12月31日、 オイコスの会共同代表 岩本 沙弓

今年オイコスの会の勉強会にご参加いただきました皆様、そしてこのHPを覗いてくださった皆様、本年一年ありがとうございました。2018年が皆様によって佳い年でありますように!(事務局)